かつては全く交わることが無いと考えられていた「フィジカルスポーツ」と「eスポーツ」ですが、最近になってこの2つを融合させるクロストレーニングの考え方が注目されています。
というのも、多くのeスポーツでは瞬発力や試合を通して常に冷静な判断力が求められます。そして、これらのスキルはフィジカルスポーツに必要とされる能力と同じなのです。
スポーツの中でも、特に反射神経や判断力が求められる”スカッシュ”のような高速ラケットスポーツにおいて、eスポーツを使ったメンタルトレーニングや思考法が活かされるケースが増えてきました。
多くのアスリートから最先端のクロストレーニングとして注目されているeスポーツ。そんなeスポーツの競技シーンに関する詳しい情報は、ブックメーカー 初心者にもわかりやすく解説している Esports.net などの専門サイトで確認できます。これらのサイトでは、eスポーツの戦略性やメンタル性について詳しく紹介されているので、気になる方はぜひおすすめです。
eスポーツに学ぶ「集中力」と「判断力」
eスポーツの世界では0.1秒未満という瞬時の判断が勝敗を分けます。特にFPSやMOBA系のゲームタイトルでは、高い集中力とチーム内での瞬時の意思決定が求められることが多く、プロ選手たちはこのようなスキルを鍛えるために日々トレーニングを重ねています。そしてこれらのスキルが、スカッシュの試合中におけるボールの軌道や相手の動きを瞬時に判断しなければならない状況ととても似ているのです。 さらに瞬時の判断力が問われるeスポーツのプロプレイヤーは、どんな状況でも冷静で正しい判断が下せるように、試合中は常に高い集中力が要求されます。そのため、多くのeスポーツ選手は「視点固定トレーニング」や「反応速度測定ツール」などを日常の練習に活用することで、集中力や判断力のトレーニングを行なっているのです。スカッシュ選手でもこうしたトレーニングを取り入れることで、瞬時の判断が求められる試合でのパフォーマンスを向上させることができるということです。
戦略的思考とマップ意識の応用
eスポーツにおける戦略的思考は単なる“反応”ではなく、全体の流れを読み、相手の動きを先回りして対応する力を意味します。特に、FPSやMOBAといったジャンルのeスポーツでは、「マップコントロール」や「ポジショニング」が勝敗に直結する要素として、非常に重視されています。 例えば、Valorantのような戦略が求められるFPSでは顕著に現れます。Valorantでは単純に敵プレイヤーを倒すだけでなく、味方の位置や自分の立ち回り、エリアの確保状況など、多くの情報を常に意識しながらプレイする必要があります。またMOBA系のゲームでも同様です。ゲームマップ全体を俯瞰的に把握し、敵の動きや戦況を読み取る能力が求められます。これらの「空間的な把握能力」や「戦況の予測力」は、まさにスカッシュをはじめとするフィジカルスポーツでも求められているのです。 最近スカッシュでは、eスポーツを取り入れたクロストレーニングが注目されています。スカッシュではラリー中に相手の配置や動き、返球の方向などを瞬時に予測し、自分の位置を調整する必要があります。特に、ハイレベルの試合では、素早く動くことができるスキルだけでなく、「どこに動くべきか」を正しく判断する戦略的な視点が求められます。つまり、スカッシュでもeスポーツのように「マップを常に頭に描く」ようなプレイができるかどうかが、勝敗を大きく左右するのです。 eスポーツの世界ではこうした「マップ認知能力」を高めるための反復トレーニングが行われており、これをスカッシュのトレーニングにも応用することで、相手のプレイを読んだり、相手プレイヤーの動きへの対応力向上が期待できます。
心理的安定とプレッシャー耐性
eスポーツの世界では反応速度や戦略的判断力に加えて、”精神的に安定してプレイすること”も極めて重要な要素です。eスポーツのプロ選手たちは、国際大会での長時間の試合に臨む中で、常に強いプレッシャーに晒されています。そのため、近年ではメンタルコーチを取り入れたトレーニングが一般化しており、「ティルト(感情の乱れ)」の管理やカムバック時の冷静さ、集中力の持続方法など、心理面を鍛えるトレーニングも重点的に行われているのです。 このようなメンタルマネジメントの考え方は、スカッシュ選手にも非常に有効です。特に、スカッシュでは1ポイントごとの展開が非常に早く、たった1つの判断ミスや感情の乱れが試合全体の流れを左右しかねません。プレッシャーのかかる状況で冷静さを保ち、リカバリーできる精神力は、スポーツ選手にとって技術と同等に重要なスキルなのです。 eスポーツでは「タイムアウト中に深呼吸や瞑想で気持ちを整える」といったマインドフルネス的アプローチも浸透しつつあります。スカッシュ選手も、試合前のルーティンに呼吸法などを取り入れることで、自分自身をコントロールする能力や集中力の向上が期待できるでしょう。 さらに試合後のフィードバック時においても、eスポーツ選手達は心理的な側面(「どこで集中が切れたか」「どんな場面で苛立ったか」など)を記録する習慣を持つことが多くなってきています。このようなメンタル面に対する自己分析も、フィジカルスポーツの選手達にとって、とても有効なアプローチになるでしょう。
日常トレーニングにeスポーツ的アプローチを加えるには?
スポーツの練習に、eスポーツ的なメンタルルーティーンや集中力を高めるアプローチを加える”クロストレーニング”を行うことで、アスリートとしてより効率的で新しい側面からの成長が見込めるでしょう。 たとえば、普段の練習の一環として「反応速度」を高めるアプリによるトレーニングを取り入れたり、ゲームを用いた集中力トレーニングを行うのも効果的です。中でも、反射神経や空間認知を鍛えるには「Valorant」や「Apex Legends」、「StarCraft II」などの競技性の高いeスポーツタイトルが有効とされています。これらのゲームタイトルは直感的でありながら、戦略性や瞬時の判断力が必要とされるため、多くのアスリートにとって効果的なアプローチとなるでしょう。
競技を超えて学ぶ新たな視点
Eスポーツとスカッシュ、一見すると異なる分野のように感じる2つのスポーツですが、実は必要とされている能力がとても近いことをお分かりいただけたでしょうか。最近、様々な分野で注目されてきているこの eスポーツとのクロストレーニングは、多くのアスリートにとって新しいアプローチであり、さらなる成長につながるでしょう。 今回紹介したようなeスポーツに関する詳しい情報は、Esports.net などで丁寧に解説しているので、ぜひチェックしてみてください。